私は『特別』なのだと思っていた
誰だって誰かの『特別』になりたいでしょう
誰だって世界の『特別』になりたいでしょう
誰だって全ての『特別』になりたいでしょう
選ばれし私の未知なる力を解放すべき時がくる
私にしかできないことが待っている
私が『特別』であるが故に苦悩する
ちっぽけな私がなけなしの虚勢を張って立つ
私は『特別』なんだと声を限りに叫ぶ
私は『特別』であるべきだ
私は『特別』なのだから
私は『特別』だと信じていたかった
そうしないと
現実というものに押しつぶされてしまいそうだったから
誰にも見向きもされない石ころなのだと解ってしまえば
ここにいるべき意味すら見いだせなくなるから
私は『特別』なんかではなく
私は『特別』になんかなれなくて
私は『特別』だと思い込むことさえ出来なかった
だからこそ私は
石ころを拾い上げようと思う
私は『特別』にはなれなかったけれど
私の『特別』がいつか見つかると信じているから
そう、信じていたいから
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